■背景
高校も大学も文系です。高校は英語教育に力を入れている私立高校に通ったので、
理数系の科目は最低限に抑えられ、週の授業の半分は英語系の科目でした。
2年次にはアメリカへの語学研修が3ヶ月ほどありましたし、
3年次には大学受験に関係ある文系科目しか勉強しませんでした。
大学では美術史を専攻していたので、ここでも理数系の勉強はゼロでした。
新卒で就職した先は旅行会社でした。
やりがいのある仕事で、上司にも同僚にも恵まれて、今でも楽しかったなと思います。
ただ、薄給で、毎日12時間労働が普通でした。離職率が非常に高く、
1年以内に辞めていく人がほとんどで、長くは勤められないなと常に感じていました。
自分のなかで、3年で辞めようと決めていましたが、周りに先に辞められ、
自分の業務を引き継ぐ人がいなかったため、結局4年間勤めることになりました。
その後、リフレッシュと称して海外で9ヶ月ほど暮らしました。
帰国してからは、前職がトラウマになったのか、正社員として働く気持ちにはなれず、
派遣社員として就業しました。英語を使う業務に就いたり、web関係の業務に
就いたりしました。
その後、好きな国で1年間過ごし、帰国して日本で働き、また海外に行く
という生活をしているうちに、国際結婚して海外に住むことになりました。
海外生活と同時に就職先を探しましたが、何の手応えもありませんでした。
待っていても仕方がないので、在宅でできる仕事をネットで探しました。
そのとき、ちょうど翻訳会社の募集があり、応募してみると、運良く合格し、
翻訳者としてデビューしました。とは言え、欠員補充だったのか、
出来が良くなかったのか、続けて案件の依頼が来るようなことはありませんでした。
次の案件の依頼を期待しつつ、並行していろいろな在宅の仕事に応募しました。
簡単なデータ入力、webサイト用の画像作成やデータ作成、
翻訳後のチェックを含むDTP処理、単発での翻訳案件を請け負いました。
そうこうするうち、先の会社から翻訳案件の依頼が来るようになりましたが、
内容が多岐にわたり、時間がかかる割には稼げませんでした。
特許翻訳という分野があるのを知ったのは、この頃でした。
依頼案件のなかに特許に関するものがあり、いろいろと検索しているなかで、
講座のブログがよくヒットしたのを覚えています。
その後、特許翻訳について自分で調べ、特許翻訳者になる道を模索し始めました。
その当時のレバレッジ講座はテキストのみの販売で、ITと化学を売りにしている
講座でした。文系の人は機械分野のほうが入りやすいのではというネット上の
意見を多く目にし、やるなら機械分野かなと、明細書をさほど読んだこともないのに
漠然と考えていたので、レバレッジ講座をすぐ受講することはありませんでした。
その代わりに受講したのが大手翻訳会社の通信講座でした。
通信講座とレバレッジ講座の内容の違いについて語ると長くなるので
割愛しますが(苦笑)、通信講座修了後、明細書の校正業務を在宅で
行うことになりました。
初めのうちは、特許翻訳者への足がかりだと思って、
たくさんの案件をこなしていましたが、納期がきつく、内容を深く精査する時間など
取れない状況だったので、多少のこなれた表現の収集には役立ちましたが、
肝心の専門知識は全く身に付きませんでした。
このままではいけないと思ったときに思い出したのがレバレッジ講座でした。
サイトにアクセスすると、以前よりもパワーアップしていて、
ビデオ講座に変わっていました。これなら行けるかもしれないと感じ、
受講案内を送ってもらい、受講に至りました。
■講座の進め方
1年目は、ビデオ講座を中心に勉強しました。
当時はまだビデオの本数が少なかったので、1番から順番に見ていき、
明細書シリーズに入っていきました。自分で訳出しないと力がつかないと思いつつも、
だいたい1日に2~3本まとめて見て、わからない部分は自分で調べて補っていました。
だいたいの流れが掴めたら、自分で探してきた対訳のある公報を同じ手法を使って
訳出していきました。
この頃の最初の悩みは、どのくらいの深さまで勉強するかということでした。
調べれば調べるほどわからなくなり、抜け出せなくなることが多々ありました。
行き詰まると、やっぱり化学系なんて無理なのでは…と思ってしまうので、
この堂々巡りはたちが悪かったですね。
ここで素直にクラウドで質問すればよかったのですが、
まだ自分で何とかできるかなと粘ってました(苦笑)。
そんなことを繰り返すうちに、どこで見切りをつけるかが徐々に掴めてきました。
大事なのは、その時点での自分なりの一応の答えを出しておくことで、
それが重要なことであれば後々わかってくるのがわかりました。
もちろん、一応の答えが間違っていることもありましたが、
それはそれで大きな資産になりました。
次に悩んだのは、明細書の精読と多読のバランスでした。
講座では、明細書1000本ノック!と言われていたように思いますが
(もしかしたら他の受講生かもしれませんが)、わからない部分を逐一調べていくと、
1本の明細書を読む込むのにも相当な時間がかかっていたので、
心の中に焦りがありました。
そこで、多読用の明細書は、ポイントだけを掴むようにしました。
深掘りしたいところは深掘りして、他はそうゆうものなんだなと思って、進めました。
受講10ヶ月目からトライアルを受けようと決めていたので、その3ヶ月前くらいから
トライアルシリーズを見始めました。実際にトライアルを受けるまでには、
Cシリーズまで見て、それ以降は、トライアルを受けつつ、新たな明細書シリーズに
入っていき、受講1年目終了となりました。
1年目の勉強時間は、他の在宅の仕事をしながらでしたので、
通常2~3時間、時間が取れるときは8~9時間でした。
受けていた仕事をすっぱり切ってしまえればよかったのですが、
特許翻訳者になれるかどうかに対する不安があり、できませんでした。
結局、2年目の中頃まで、いくつかの仕事は続けていました。
2年目は、物理&化学シリーズが始まったので、まずはそれをこなそう
と思っていましたが、トライアルを受けたり、実ジョブが来たりして、
200本程度しか見られませんでした。
勉強は、講座よりも実ジョブを通してしていくという感じでした。
この頃は、トライアル受験もし、実ジョブもこなすというスケジュールだったので、
体力的にも精神的にもつらい時期でした。はっきり言って、あまり記憶がありません。
3年目は、気ままに見たいビデオを見ていました。
ちょうど書く力講座が開始されたときだったので、自分も勢いに乗ってみたのですが、
そんな余裕はまだありませんでした。今はだいぶ余裕も出てきたので、
少しずつ進めようと思っています。
■トライアルから安定受注まで
前述のとおり、トライアルは受講10ヶ月目から受けようと受講開始時に決めていました。
早い段階で会社をリストアップして、どの順番でいつ受けるか書き込みました。
10ヶ月目に3社応募しましたが、合格1社、不合格1社で、1社は連絡なしでした。
合格した会社さんは比較的小さな翻訳会社で、すぐに案件の依頼がありましたが、
特許案件はあまり多くないようで、今は取引していません。
12ヶ月目には2社応募し、合格1社、書類選考落ち1社でした。
2社目の合格だったので、このまま調子良く行くのではないかと期待していましたが、
案件の依頼が複数翻訳者への一斉配信だったり、すぐに連絡しないと
次の方に回されるというような状況で、登録だけに終わりました。
13ヶ月目に応募した会社さんは、トライアルの分量が膨大で泣きました。
しかも英日と日英の両方でした。それでも何とか提出し、合格ラインに達しました。
ただし、合否の結果は1ヶ月半以上待たされました。その後、1ヶ月1件程度の
ペースで案件の依頼がありましたが、ここ1年ほどは取引していません。
14~15ヶ月目には3社応募しましたが、合格1社、連絡なし2社でした。
このときに合格した会社さんからは、すぐに案件の依頼がありました。
トライアル課題は化学でしたが、実ジョブはバイオでした。
かなり負荷が大きかったのを覚えています。
実ジョブに慣れてきたかなと思い、20ヶ月後に、4社応募しました。
合格2社、不合格1社、辞退1社でした。
辞退した会社さんには期限の延期をお願いしていたのですが、結局、
時間が取れませんでした。不合格だった会社さんからは、半年以上も経ってから
不合格通知が来ました。
先日、改めて提出したものを見てみましたが、
今の自分が見るとう~んという感じでした(苦笑)。
実ジョブをこなしながら、かなりの分量のトライアルだったので、
これが当時の自分の限界だったのだろうと思います。
もう2年目も終わろうとしている頃に、自分のなかで本命としていた会社さんに
応募しました。受けるのが遅いのはわかっていましたが、
絶対に失敗したくなかったのと、ある程度の実践を積んでからのほうがいいだろう
と判断した結果です(実ジョブでこけても嫌だったので)。
周りの受講生はどんどんチャレンジしていましたが、その辺の感覚は
人それぞれだと思うので、自分の好きにしたら良いと思います。
慎重を期しての受験でしたが、プレッシャーは最高だったかもしれません。
合格の連絡をいただいたときは、本当にほっとしました。
2年目終了のこの時点で、定期的に取引のある会社さんが4社になったので、
トライアル応募は一休みとしました。
3年目の終わった現時点では、トライアルなしで登録1社、
数日前に合格の連絡があった1社、現在進行中の1社となっています。
3年目はほとんど実ジョブにかかりっきりだったので、これから少し動いて行こう
と思っています。1年目に受けた会社にも再応募してみるつもりです。
結局のところ、特許翻訳一本でやっていけるようになったのは、
トライアルを受け始めてから7ヶ月後くらいでした。
自分がもっと果敢にトライアルに挑戦していたら、この時間はもっと短縮できたのかも
しれませんが、相手のあることなので、なかなかそうも行かなかった部分もあります。
選択が悪かったのかもしれませんが、応募しても連絡をくれない会社さんが
何社もあるのは驚きでした。また、応募してからトライアル課題が送られてくるまでに
1ヶ月を要する会社さんもありましたし、合否の連絡がなかなか来ないこともありました。
最初は、連絡がなくて落ち込むこともありましたが、そういうこともあると
割り切るようにしました。
個人的な感想ですが、企業サイトに応募フォームがあって、
年中翻訳者を募集している会社さんよりも、今後の受注拡大や人員補充などの理由で
募集をかけている会社さんのほうが、当然のことながら、レスポンスは良かったです。
ただ、いつ募集が出るのかがわからないので、常にアンテナを張って、
準備しておく必要がありますし、スケジュールの調整も難しいところです。
また、講座でも言われていますが、トライアル後が勝負です。
合格して順調に進むとは限りませんし、実ジョブがいつ来るのかも読めませんので、
トライアルを受ける段階に入ったら、連絡が来ればラッキーという気持ちで、
どんどん応募するのが良いと思います。
独りで勉強を進めていくのもつらいですが、トライアルと実ジョブが
重なってくる時期が一番つらいと思います。でも、そこが一番の踏ん張り時ですので、
それまでの勉強の成果を淡々と発揮してください。
■専門分野の決定
レバレッジ講座を受ける前は、機械分野に決めていました。
理由は、「文系の人は化学分野よりも機械分野のほうが入りやすいのでは」
というネット上のコメントや、受講を検討していた大手翻訳会社の講座担当の
方からの助言です。自分自身、理系の教育は受けていなかったので、
そうゆうものかと、機械分野に決めました。
その通信講座では、自動車、ロボット、センサー、半導体などに関する明細書が
取り上げられていましたが、あまり興味が持てませんでした(しっかり内容を
理解できなかったからということもあります)。
また、機械には工学、力学、物理学、対象物によっては光学、流体学などの要素が
入ってきますので、いずれにせよ、理系の知識は必要でした。
このままの状態で機械系を専門にやっていくのは無理だろうと思っているなか、
校正のお仕事をいただくようになりました。
校正では様々な分野の案件をこなしました。
IT・通信の分野もありましたが、比較的多かったのは化学分野で、
多くの化学案件を目にするうち、化学案件にはある程度の同じような流れが
あることに気が付きました。基本知識を身につければ何とかなるのではないかと
安直に考え、レバレッジ講座を思い出すに至りました。
レバレッジ講座の開始時にも、化学と決めたはいいけど、それで?
という感じだったので、専門分野を先に決めず(決められず)、
まずは講座を進めていきました。
明細書シリーズをやるうちに、樹脂系を深めて行ってみたらどうかと思い、
過去3年間で出願の多い会社を調べ、その会社名といくつかのキーワードで
明細書を100件くらいピックアップし、対訳用と多読用に分けて読み込んでいきました。
そんな状況でしたので、CVの作成は受講から6ヶ月が過ぎた頃です。
講座で勉強したもの、自分で勉強したもの、トライアルまでに得意分野に
取り込んでいくものを専門分野にまとめ、チェックしてもらいました。
こうして紆余曲折を経て決めた専門分野ですが、実際には、医薬・バイオ案件を
受けることが多く、今では、第1の専門分野は医薬・バイオになりました。
結局、取引する会社さんとの関係で変動してくる部分もあるので、
初めからがっちり決めなくても良いのではないかと思います。
それよりも、この講座では、調査力や思考力を鍛え、
どんな分野のトライアル&案件が来ても対応できるようにしておくことが
大切だと感じますし、そんな応用力がつくのがレバレッジ講座の特徴とも言えます。
専門分野を決めるにあたって私が間違ったなと思うのは、
人の意見に左右されたことと、自分のなかに制限を設けてしまったことです。
専門分野はあくまで自分の興味のあるものをやるのが一番です。
実は、それまでの翻訳案件で疫学系の論文記事を訳したことがあり、
面白いなと感じたのですが、医学や薬学を専門分野にするなんて無理だろうと、
自分で自分の可能性をつぶしていました。
自分には難しいだろうとか、無理だろうとか、そんなことは考えず、
初めから先入観なしで自分の興味に素直に従って決めていれば良かったと思います。
■購入した辞書・書籍
語学系の辞書は、ある程度揃っていたので、1年目には化学系の辞書を揃えました。
医薬系を揃えたのは2年目に入ってからです。
一度に揃えるのは大変だと思いますので、電子版であれば、
LogoVistaのセールを狙って少しずつ揃えていけばいいのではないでしょうか。
余裕があれば、最初に一気に揃えてしまうのが良いですが。
書籍は、いろいろと購入しましたが、大学課程で使用されているテキストが
一番役に立っています(有機化学、分子生物学、免疫学、生化学、薬理学など)。
一通り読み込んだものはまだ一冊もなく、辞書的な使い方をしており、
そこで理解した基礎知識をもとに肉付けしていく感じです。
同じ事柄でも、テキストによって説明の仕方も深さも違うので、
同じ分野でも複数の書籍を揃えておくと便利です。
あとは、分析化学や実験系の書籍が多く、翻訳や法律に関する書籍も必要ですね。
あまり役に立っていないのは、少しでも科学との接点を増やそうと思って
最初の頃に買ったNewtonや日経サイエンスなどの雑誌でしょうか
(興味深い記事もありますが、実ジョブに関係したことは今のところないです)。
■設備投資
パソコンとプリンターは必須です。
プリンターはモノクロよりカラーがお勧めです。
コピー機であれば言うことありません。パソコンは講座で紹介されている
スペックのものを購入すれば問題ないです。
次は、ローラーバーマウスでしょうか。
講座で紹介されていたときには、何が良いのかわからなかったのですが、
使ってみて驚きでした。今では、これなしではやっていけません。
値段にびびっていましたが、もっと早くから使いたかったアイテムです。
(ちなみにローラーバーマウスには、黒いのと赤いのがあります。
私は両方持っていますが、女性には赤いほうが使いやすいんじゃないかな~
と思っています。アームレストの形状が異なり、コロコロ感にも違いがあります。
いつかブログ記事にします。)
外付けモニターも使ってみて初めて良さがわかりました。
小さいサイズでも良いので、出来れば早めの導入をお勧めします。
作業効率が断然違います。
キーボードは東プレの荷重30gを使っていますが、
ノートPCを長らく使っていたからか、それほど劇的に疲れが減ったとかはないです。
椅子も王様椅子に変えましたが、座り方が良くないのか大きな変化はないです。
ただ、足のむくみは減った気がします。この辺は、今後への投資ですね
(老いが加速していくので)。Kindleとタブレットもあると便利です。
■ソフトウェア
講座で紹介されているものは、大体試したと思います。
用語抽出やコンコーダンサーの類は、常に使用しているわけではありませんが、
インストールしておいて損はないと思います。
特に、用語抽出ソフトは、明細書の内容をざっと確認したいときに役立ちます
(使い方はビデオ化されていると思います。)
実ジョブでも必ず使用しているのは、マインドマップと知子の情報です。
マインドマップは、以前から手書きで書いていたので、
今ではソフトがあるのか!(苦笑)と、すぐに使い始めました。
いくつか試しましたが、今ではXMindに落ち着いています。
明細書の記載をまとめるのに役立っています。
知子の情報は、実は、すぐに導入していませんでした。当時はEvernoteを
使っていたので、テキストしか保存できない点が引っかかっていました。
使い始めてからもイマイチな使用感だったのですが、
知子の情報が威力を発揮してくるのは、ある程度のデータが貯まってきてからでした。
とりあえず何でも入れておく(記録させておく)と後から効いてきます。
特に、訳語の決定に迷ったときや、疑問点が出てきたときに、
調べたことと自分の思考の流れを記録しておくと、
同じような事柄に遭遇したときに時間の節約になります。
知子の情報上では画像や表の挿入はできないので、
その点は、OneNoteで補っています。使っていたEvernoteは、
収拾が付かない状態になってしまったので乗り換えました。
講座を進めていく上で役に立ったのは、音声スピードを調節できる再生ソフトです。
私はだいたい2倍~2.5倍速で再生し、じっくり聞きたいところは遅くしていたので、
ショートカットキーで簡単に調節できるソフトが便利でした。
1日の時間管理には、Togglというアプリが有用でした。
携帯で使えるので、朝起きてからの行動を簡単に記録できます。
レポート画面では、円グラフや棒グラフで集計を確認できるので、
勉強の進捗も一目瞭然です。
ブラウザのアドインもいろいろ便利なものがあります。
動画の保存、サイトのPDFへ変換、クラウドへの保存などがワンクリックで
簡単にできます。
最後に翻訳ツールですが、講座の受講中は、Trados 2007を使っていました。
自由に改行でき、原文を増やせ、メモ書きもOKだったので、かなり重宝しました
(固まることも多々ありましたが)。
ただ、今ではもう手に入らないと思うので、Tradosの現在のバージョンか、
他の翻訳ソフトを使用することになると思いますが、
テキストエディタ(秀丸)で作業をして、それをExcel上で
英語と日本語の対応表にしておけば、簡単にメモリ化できるので、
早々に購入しなくても講座を進めていく上では問題ないと思います。
現在はTrados指定案件もあるので、Trados 2015を使用していますが、
memoQで作業することがほとんどです。
個人的には、Tradosよりも軽快で、使いやすいと感じています。
値段もTradosよりも安いです。他には、Memsourceという翻訳ツールもあるので、
いろいろ試して検討すると良いと思います。
Pat-Transerも持っていますが、思ったよりも活用できていません。
今後の課題です。
■現在受講中の方、これから受講される方へ
私が受講開始時にまず行ったのは、年収の目標設定でした。
特許翻訳者としてプロデビューしてから1年後にいくら、2年後にいくら、
3年後にいくらと目標を立てて、それを達成するには、どのくらいの単価で
どのくらいの量の翻訳をこなさないといけないのか計算しました。
単価何円なら、月に何ワード、週に何ワード、日に何ワードというのを表にして、
何円以上の会社と契約しないといけないか、自分の翻訳処理スピードを
どの程度にしなければならないのかを明確にしました。
その目標設定(年収、単価、処理スピード)と、目標とする勉強時間、
自分のやりたいことなどを可視化して一つの画像にし、パソコンのデスクトップに貼り、
毎日見るようにしました(キーワード「宝地図」で画像検索すると、
それらしいものがヒットすると思います)。
強気な数字を設定したのですが、実現化しています。
講座でも何度も言われていると思いますが、翻訳者の収入の基本は、
単価×処理数なので、自分が求める年収に対して、目指すべき単価と処理数を
明確にしておくと現実を実感でき、勉強の糧になるのではと思います。
前述のとおり、私はほぼ順番にビデオを見ていきましたが、
今は2000本に迫ろうという膨大な本数(時間数)のビデオが一気に手に入りますので、
自分に必要なものを選択して消化していくことが求められます。
レバレッジ講座では、特にカリキュラムはないので、どうしたらいいか
迷うかもしれませんが、私のように理系知識ゼロからという方は、
明細書シリーズと、化学・物理シリーズとを並行して進め、合間にCVシリーズ、
ツール系、気になるタイトルのビデオを見ていけば良いのではないでしょうか。
個人的に勉強は嫌いではなく、一人で淡々とやれるほうですが、
自分の立ち位置というか、講座の進め方や進み具合を確認するために、
受講生のブログを活用していました。
この人は受講何ヶ月目で何をどこまでやっているのかを過去ログを遡って
読ませていただいたり、ペースメーカーとなるような人を探して自分を鼓舞していました。
最近はブログを開設する方が多いので、横のつながりも簡単に構築できるのでは
ないでしょうか。性格的な合う合わないもあるかと思いますが、
受講生同士で情報交換をするのもお勧めです。
受講生のブログには本当にお世話になりましたが、自分と他人との比較に
陥ることもあるので、その辺は割り切ることが大事です。
経歴も年齢も環境も得手不得手も人それぞれです。外的環境やタイミングもあります。
重要なのは、自分の目指すゴールを見失わないことです。
羨ましい思う気持ちは、原動力にもなりますが、自分が具体的に何に対して
羨ましいと思うのかを探らないと、人の価値観に踊らされてしまうことに
なりかねないので、迷わず、自分の目指す道を歩んでください。
近頃、フリーランスの特許翻訳者という働き方は、人に勧められるのか、
そして今後どう変わっていくのだろうかと考えていますが、どんな働き方にせよ、
絶対に安定確実なものはないので、不確実性を自分でコントロールできるように
しておくことが重要なのではないでしょうか。
そういった意味では、この講座は「特許翻訳講座」の枠を超えた知識、考え方、
生き方の広げ方などなどを提供してくれるので、少しでも興味があり、
気になるのであれば、扉を叩いてみてはいかがでしょうか。
伝えたいことがたくさんあり、上手くまとまらないままダラダラと長文になり恐縮です。
3年間、本当にありがとうございました。数学、法律の講座も楽しみにしております。
それまで、私も力を蓄えておきますので、その際はまたよろしくお願いします。
※ 個人の感想であり、すべての人の同様の成果を保証するものではありません。