2012年の10月より2年ちょっと受講しています。
結果からいえば受講後トライアルに5社合格し、
半年ほど前からフリーランスとして独立できました。
受講前から契約していたエージェント2社も含め安定的に受注でき、
現在は数社をメインに計7社と契約しています。分野は化学だけでなく
医療や電気分野との複合案件もリピート受注しています。
⇒ 複数社からの安定受注、ハイブリッド案件への対応、フリーランスとして独立など
2年コースの卒業生としては理想的なパターンといえます。2年コース受講中の方は、
この方を目標にされるといいのではないでしょうか。
幸い退職や契約のタイミングが良かったこともあり、契約直後から
お仕事をもらえており、月収も下がることなくフリーランスとしては
かなり順調な出だしではないかと思います。
■受講するまで
受講前は、1~2年間基礎講座や技術系の通信翻訳講座を受けてみましたが、
納得のいく添削がされるわけでもなく、また高額な割に教材が届いてみると
あまりにも内容も量も少ない点や、質問は添削1回につき1問だけといった点に
不満を感じていました。
その一方で、だらだらと勉強をしながら、将来的にはフリーランスになりたいと
なんとなく考えていました。
⇒ 英語女子には、翻訳者になりたくてスクールに長年通ってはいるけれど、
プロになれる見込みのないまま年老いていく人が多いように思います。
なれないまま、未練を断ち切れないまま、人生をドブに捨てるような
生き方だけは避けましょう。
その頃は応募しても大抵トライアルは送られてくるものの落ちることが多く、
今思い出せば「置換屋さん」的発想で翻訳ができると思っていた節がありましたし、
契約できてリピートされてもごく短い中間処理案件が来る程度で、
明細書翻訳の依頼は来ないなど、独立はとてもではないですが無理な状態でした。
トライアルもぎりぎり合格だったのだろうと思います。
⇒ プロになって安定稼働するためには、トライアル合格時に上位認定されること、
翻訳品質を維持しながら処理速度が一日あたり2000-3000ワードあり
継続的に仕事が受注できていることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
また、講座でたたいている「置換屋さん」では、まぐれでトライアル合格しても
すぐに見抜かれて仕事が来なくなります。
受講前からしばらくの間、管理人さんのブログは毎日チェックし、
メールマガジンも申し込んで勉強したり、管理人さんのおすすめの椅子や
ソフトなどは少しずつ購入したりして揃えていました。
ビデオセミナーが有料化するタイミングで、無料のコンテンツから判断して
この講座であれば十分だろうと確信し受講を決めました。
- ■受講した感想
正直なところをいえば、毎日必ずやっていたわけではありませんし、
私自身はやる気になる時期とそうでない時期の差が元々激しいところがあるため、
数ヶ月サボっていた時期もあります。また、全部コンテンツを消化したわけでは
ありません。
ただ、全てのコンテンツを消化するのがこの講座の目的ではなく、
翻訳者として自立して仕事していくには、また安定して仕事をしていくためには、
といった道を示してくれるのがこの講座だと思います。
⇒ 手段と目的。これを常に意識してください。
コンテンツを全部消化して、ビデオのアドバイスに従って全部やる。
そこを目標にしてやっていけば、結果、トライアル合格とか、実ジョブ受注とかは、
当然のように後からついてくるということです。
使える時間は有限です。会社員の人は時間的に厳しいと思いますが
そうであっても講座受講中は極限まで頑張ってください。
受講して一番変わったのは、やはり「置換屋さん」的発想がなくなったことです。
特に最近のビデオセミナーでは、文脈をどこまで読み取るべきか、
どこまで調べるべきかといった点を意識しながら視聴すると非常に効果的で、
仕事をしながらももっと精進しないと、と思わされることもしばしばです。
今でも私自身はまだまだだと感じますし、管理人さんレベルに達するには
しばらくかかりそうですが、このことに気付けただけでも大きな進歩なので
とても感謝しています。
⇒ 明細書を書いた人が何を大切にしたいのか、何がコアなのか、
どういう技術思想なのか、などを意識して読むようにしましょう。
この講座は英語や技術内容、Tradosの使用法、フリーランス生活についてや、
お金や営業方法など多岐に渡る情報をいただけ、新たな視点やヒントももらえます。
そういった点でもかなり内容的に充実しており、ここまでカバーできている講座は
他にはないといえるでしょう。
⇒ 法律(基礎概念、事案処理、判例読解、条文解釈等)、ブランディング、
ポジショニング、コピーライティング、マーケティング等、やることは
まだまだたくさんあります。今後の展開にご期待ください。
- ■この講座をお勧めできる方
*諦めずに最後までやりきる覚悟のある方
*自分でなんとかやってやろうと思える方
*自律心のある方
管理人さんが繰り返し言っているように、
待ちの姿勢で答えをもらえるのが当然という姿勢ではフリーランスとしては
やっていけないので、質問せずとも自己解決能力を高めていくことが必須です。
この講座の方法論をきちんと習得できれば、そういった点での不安は
払拭できると思いますが、絶対的な時間数はかかるでしょう。
⇒ 自分で疑問を掘り起こし、それを質問として整理し、それに基づいて調査し
自己解決する。この繰り返しが勉強です。
卒業したらスクールの「質問券」みたいなものはもうありません。
誰も助けてはくれません。プロの世界では、ある人が挫折したら
その人がやる予定だった仕事を他の人がゲットするだけの話です。
逆に言えば、自分の頭で考えずすぐに答えを欲しがるような方は
まず依存心を捨て去るところから始めないと、翻訳に限らずフリーランスとして
やっていくのは難しいです。
私自身は、特許事務所に勤めていたので特許翻訳は身近だったこと、
また勤めていた事務所で翻訳をフリーランスの方に外注していたので
エージェント的な仕事の流れを大体把握できていたということ、
化学は高校レベルで一通り勉強していた点は多少有利だったかもしれません。
が、翻訳の質についてはそのことによって必ずしも向上するとはいえず、
受講して一つ一つのことを理解して着実に努力を積み重ねることがなければ
フリーランスへの道は拓けなかったと思います。
以上
※ 個人の感想であり、すべての人の同様の成果を保証するものではありません。