ここ1~2年、

 

「トライアル応募しても書類審査ではねられてしまう」
「トライアルが難しくなった気がする」
という声が聞かれます。

 

何が起きているのでしょうか。

分析してみたいと思います。

 

 

 

成熟した業界で必然的に起こる変化

 

未成熟期

 

特許翻訳という職業が今ほど認知されていなかったころは、
特許翻訳者という職業自体が珍しく、特許翻訳というマーケットが
形成されていない、あるいは、あったとしても小さく、
今のようなスクールも成り立たなかったため、
スキル獲得手段の多くは、先輩からのOJTに依存していたはずです。

 

現在、大手のスクール経営者に顔見知りが多いのは、
そのことを裏付けるものでしょう。

 

彼らは、業界がまだ未成熟期にあった頃、試行錯誤しながら
経験を積み上げて指導する側に回ったと考えられます。

 

 

 

成熟期

 

時が経過し、翻訳業界が成熟し、それなりにノウハウ・テクニックが蓄積され、
それらがマニュアル化され、スクールビジネスを通じて組織的に
翻訳志望者へと広まったことで何が起きたのでしょうか。

 

裾野が広がったスポーツやビジネスでも同じように、
特許翻訳者の集団における「底辺層の底上げ」並びに、それに伴う
必然的な「全体レベルの上昇」です。

 

 

 

 

この時、マーケット全体が拡大し、全員の受け皿が準備できていれば
問題ないのですが、企業の特許出願数の頭打ち傾向や出願する
特許の厳選・選別という状況が生じればそうはなりません。

 

では、どうなるでしょうか?

 

業界全体で必要とする特許翻訳者数は横ばいかむしろ減少してしまい、
新規参入のための閾値すなわち「トライアルのレベル」は必然的に
「上昇」することになります。

 

加えて、

 

過当競争により依頼側の「要求水準の上昇」と「レート低下」をもたらし、
従来の平均以下レベルの翻訳者の仕事は、翻訳精度の上がった機械翻訳ソフト
あるいは、近時流行のAI翻訳ソフトによって代替されていく方向であろうことは
容易に推察できます。

 

 

トライアル受験者が経験したこと

 

トライアル受験をした人の多くが、以下のような経験をするようになったのは、
上記のような業界の変化が背景にあると考えられます。

 

すなわち、

 

(1)時間制限付・日数制限付トライアルが登場してきた
(2)どこがダメだったのかはっきりしないが不合格となるケースが増えた
(3)トライアルに何度挑戦しても突破できない
(4)すでにプロとして食べている人がトライアルに合格できなくなった
(5)書類審査で落ちるケースが増えてきたなど、

 

 

 

 

一言でいえば、「トライアルが難しくなっている」ということです。
この理由について、以下で深掘りしてみることにしましょう。

 

新規参入者が知っておくべき新潮流

 

時間制限・日数制限付トライアルの登場

 

以前のように「出来たら送ってください」という時間制限のないトライアルは
確実に減少しています。

 

逆に、そちらの都合に合わせて課題文の訳文を何時送ってもらっても
構いませんという一見するとやる気のないトライアルは、
さほど新規参入者のニーズが高くない状況とも考えられます。

 

この背景にあるのは、

 

「マーケットの停滞」と「新規参入の増加」が人出不足感を解消させ、
「現有のレギュラー陣と交代させられる程度のレベルなら欲しいが、
とりあえず登録だけしておいてひょっとしたら依頼するかも知れない人に
合格を出す必要はない」という会社が増えたためではないかと思います。

 

翻訳雑誌などでも「優秀な特許翻訳者は常に不足しています」
というのがコレですね。

 

 

 

 

「優秀なら」つまり、現有のレギュラー陣=1軍と代替可能なレベルなら
欲しいが、そうでないなら、専門分野が特殊とか何か理由がない限り、
急いで採用するまでのことはない、というわけです

 

野球でいえば、イチローやダルビッシュクラスなら何人いても困らないよ、
という至極当たり前のことを言っているだけであり、特許翻訳志望者が
この部分だけ見て、特許翻訳者が不足しているから業界参入の大チャンスだ
と考えると大やけどをしてしまいますよということです。

 

 

採用する側から考えればすぐに分かりますが、
そもそも登録者だけを増やしても管理コストだけ増えて何のメリットもありません。

 

加えて、レギュラー陣でとりあえず目先の仕事が回っているのであれば、
それ以上にトライアルを実施して人を増やす必要がそもそもないのです。

 

どうしても追加で必要なときだけ少数の優秀な翻訳者を合格させればよいのであって、
普段から登録者を増やして実ジョブに慣れさせる訓練をしておく必要もなくなった
とみるべきでしょう。

 

 

また、引き受ける仕事の「レートが低下している」傾向の中では、
いきなり実戦投入できない初心者を長い時間とコストをかけてまで
育てる余裕がなくなっていることも考えられます。

 

 

 

 

これは特許翻訳業界に限定された話ではなく、ビジネス全般に言えます。

 

一流大手に入社した新入社員でも、昔なら3年ぐらいで一人前になってくれよと

言っていたのが、1年になり、半年になり、3か月になり...
最近では、入社後1か月で実戦(プロジェクト)に戦力投入される
というケースもあるようです。

 

そして、プロジェクトの現場に放り込んで、そこからなんとか
自己成長できる人だけ残し、そうじゃない人はばっさりリストラする
という会社もあるようです。

 

即戦力で、教育の手間がかからず、仕事を依頼する側からすれば
打てば響く(気持ちよく使える)優秀な人材なら欲しいが、
そうでなければ相手にする必要はない、というのがビジネスの流れです。

 

それぐらいビジネスの現場は厳しくなっているわけですから、
こうしたソークラ(ソースクライアント)から見て下流=「下請け」
に過ぎない企業に余裕などあるわけがありません。

 

即戦力以外は不要、というのはどの業種、どの段階でも
ディファクトとなりつつある考えです。

 

 

 

書類審査のハードルの上昇

 

「書類審査のハードルが上がった」ことも、上記の点から考えれば
容易に説明がつきます。

 

育てる必要のない優秀な人は、メールの文面や添付ファイルにある文章を
見ていれば、おおよそ選別できるものです。

 

トライアル応募に対してトライアル課題文を送る必要もないだろう
という判断をされてしまう人も増えてくるのが自然な流れです。

 

 

 

 

初心者は気づいていないかも知れませんが、メールでのやりとりや
応募要項に対応したCV作成能力によって、同時に翻訳力を含む翻訳者としての
総合力もおおよそアタリを付けることができるものなのです。

 

まして、年間何百~何千通という応募メール、CVを見ている
コーディネータ、その結果として使えたかどうかを相関関係のデータベース
として頭の中に持つ経験豊かな翻訳コーディネータであれば、
この見切りはさほど難しいことではないでしょう。

 

 

 

スクールと異なる判定基準の不明確さ

 

加えて、「トライアル不合格の理由が分からない」のであれば、
対策しようがありません。

 

数打ちゃ当たるだろうとばかりに沢山のトライアルを受けていこう
とする人も出てきますが、明確なトラップ(罠)が仕掛けられているだけでなく、
全体として訳文の硬さや、調査の浅さなど「総合判定」を判定項目に持ち出されると、
パッチワークのような勉強をいくら続けても、その後トライアルに
落ち続けることになります。

 

 

トライアル権にすがるべきでない理由

 

このような状況下にあってなお、翻訳スクールがインセンティブとして付けている
「トライアルを受験できる権利」なるものにすがる人が、少なからず
いることに驚きます。

 

翻訳スクールの中には、そのスクールの運営母体である翻訳会社の
「トライアルを受験できる権利」をオマケにしているところもあるようですが、
もし、そのトライアルに落ちた場合にどうするつもりなのでしょうか。

 

 

 

 

また同権利が付いた類似のスクールに入り直すつもりなのでしょうか。
最悪、同じスクールの同じコースを複数回受講することになりそうですが、
それが解決策になりますか?

 

そもそもプロとして安定稼働するためには、契約会社を1社のみに限定するのは
非常に危険です。時期により依頼案件数が変動しますし、
ソークラが別の翻訳会社に契約を切り換えた場合、
その専門分野の依頼そのものが無くなってしまいます。

 

プロとしてはこのような場合に備え、リスクヘッジとして常時2~3社との
取引が必要で、それが専業の翻訳者として生活を維持するための前提となります。

 

 

 

 

とすれば、トライアルは複数合格しておいて、その中から各種条件と
案件・担当者との相性等を考えて最終的に2~3社と契約するという
流れになるはずです。

 

そして、このような状態にするためには、
翻訳スクールが提示する「トライアル受験の権利」にすがるのではなく、
任意の会社に自由に応募してもかなりの確率でトライアル合格できる実力
(真の翻訳力)の獲得に精力を傾けることが重要と考えます。

 

ましてや、「トライアル受験の権利付」のスクールに入っても、
最終的にトライアル合格できずにチェッカーとしてずっと安く使われたり、
別の講座(英検1級コース、TOEIC高得点コースなどが定番のようですが)
へ誘導されたりして、時間とお金を効率的に投入できていない状況は、
プロの特許翻訳者になり安定稼働するという当初の目的からみて、
本末転倒をいわざるを得ません。

 

 

結果に結びつかない学習はやめよう

 

翻訳者のスキルとしては、一般に英語力、専門知識、日本語力、調査能力
などに加えて、ビジネスセンス(営業力などを含む)も必要となりますが、
これらを個別に鍛えていても、時間制限付のトライアルを突破することは困難です。

 

トライアルに挑戦する段階で、一軍として活躍できるレベルが
必要なのですから、テキストをなぞっていくようなやり方では限界がある
と言えるでしょう。

 

 

 

 

現在のトライアルは、出来合いのテキストを使い、時間をかけて勉強すれば
そのうち突破できるようなものでは無くなっています。

 

なので、結果に結びつかない学習は早期に軌道修正する必要があります。

 

ゼロから始めたとしてせいぜい3年、時間のない子育て中の主婦だとしても
4-5年でプロとして稼働できなければその勉強方法は
根本から間違っています。

また、正しい努力を一定期間継続してもダメだったら潔く諦める
というのもありです。

 

レートが低くても構わない、とにかくプロを名乗れればいい、
という発想しかない人は、おそらく遠くない未来にAI翻訳の下請けとして、
安いロボット要員にされるだけでしょう。

 

 

 

 

そもそも、一流大手には英語ができる社員ははいて捨てる程いますし、また
高性能化した翻訳ソフトを使いこなす社内の人材によって
現在は外注されている仕事も内製化されてしまい、
外部へ仕事の発注そのものがなくなる状況すら考えられます。

 

企業は、「キャッシュアウト」を嫌うためです。

 

それに、ポストエディットやゴミ取り作業を担当する、いわゆる
ポイントチェッカーの仕事では翻訳者としてのモチベ維持も困難です。

 

加えて、総じて低収入ですから「お小遣いレベル」を卒業することができず
家族に何かトラブルが生じた場合にはサポート力として脆弱です。
最悪の場合、生活の維持ができません。

 

 

図解による確認

 

これまでの話を図解で確認していきましょう。
下図はこれまでの業界を示しています。

 

トップ層があって、ボトム層がある。真ん中に平均層が存在するという図です。

 

もちろん、現実はこのような単純構造にはなっていませんが、
話の都合でモデリングして細部は切り捨てて簡略化していますので
この点はご了承ください。

 

 

 

 

これに起きた変化の一部を付け加えたのが下図です。

 

従来のトップレベルが上昇し、下位レベルも上昇しています。
また、全体のパイの増大に伴い全体の三角形が破線のように変化します。
平均値が分厚くなっています。

 

 

 

 

これにさらに修正を加えたのが下図です。

 

平均値が上昇しています。

 
新しい平均値(赤の破線)は従来の平均値(赤の細い実線)より上に
スライドしています。翻訳者(志望者も含む)の総数は増えつつ、
平均レベルが上昇し、全体としてハイレベル化していることを示しています。

 

 

 

 

これにマーケット(ニーズ)の大きさ(パイ)に変化が無いことによる、
市場参入レベルの状況を付け加えたのが下図となります。

 

2つの紫の実線が上方向にかなりスライドしていることが分かります。

 

新しいEntry Levelより上の三角形部分(斜面が破線、底辺が緑の実線)だけが、
稼働対象となるプロの特許翻訳者を示しています。

 

業界のレベルが上がれば、緑の底辺(実線)が上方に平行移動し、
三角形の面積はさらに縮退することになります。

 

 

 

 

すでにプロとして稼働している翻訳者がトライアルを受け直したときに、
以前よりレベルが上昇しているため、必ずしも合格できるとは言えないのは
このためです。

 

新しい状況に対応できず、廃業に追い込まれるベテランが
一定数いることもこれに関係していると見ています。

 

加えて、常に顧客の高まるニーズというプレッシャに晒されている
コーディネータにしてみれば、現在の一軍の中にもリストラしたい人が
一定数存在するはずです。

 

上側の紫の実線より上のレベルがトライアルで発掘できれば、
使えない一軍をリストラしてフレッシュな新人とスワップしたいと考えるはずです。

 

文句なしのトライアル合格レベルとは、このレベルです。

 

 

翻訳者を目指す人へのアドバイス

 

まず、業界の状況は今後、厳しくなることはあってもその逆はないだろう
ということです。それを前提とすると、期限を決めて極限まで努力し
ダメだったら転進することも考えるべきだと思います。

 

だらだらと5年、10年と「ワナビー」(夢子)を続けるのは人生の浪費です。
一度しか無い人生、たかだか数十年の人生ですから、貴重に使いたいものです。

 

お花畑スキップを続けてはいけません。

 

 

 

 

それにお金儲けが目的なら、他のビジネスもあります。
不要品販売、転売、せどり、アフィリエイト、コンサルなどのネットビジネスも
個人でできる時代です。自分の適性にあったものを選べばいいと思います。

 

もう一つは、英語力を通訳か翻訳か、という狭い世界で使おうとしないで、
もっと視野を広げるべきでしょう。

 

例えば、IT翻訳にコピーライティングを組み合わせれば
新しい需要を生み出せる可能性があります。
講座では「翻訳力を再解釈してブルーオーシャンを狙え」と言っています。

 

極限まで努力する、期限を決めて努力する。反対解釈として、
適当で中途半端な努力を延々と続けて人生を浪費してしないで欲しいと思います。

 

 

本講座ではかって有料で販売していた「ビデオセミナーを300本」
まとめてプレゼントしています。無料です。

 

 

 

 

このうち100本程度を1か月で集中的に視聴してみてください。
このときの努力量の10倍を1年で集中投下できれば、
かなりの高確率でプロになれます。

 

もしこれは無理だ、2~3年でプロとしてやっていけそうもないし、
そんな努力はできそうもないというのなら諦めましょう。
その判断材料として是非、ビデオ300本プレゼントに応募して頂きたいと思います。

 

叶わぬ夢に何時までもしがみついているのは人生の無駄です。
さっさと挑戦してさっさと決断し次のステージへいきましょう。

人生は短いのですから。

 

トライアルに挑戦しましたがダメでした。
別のトライアルに挑戦しました。またダメでした。

 

これを延々と続けてもおそらくプロにはなれません。
なぜダメだったのか、どこをどうすれば良かったのか、
トライアル受験後の分析がどこまでできていますか?
問題はそこです。

 

次のトライアルに活かせる気づきがあったでしょうか。
気づきを蓄積していくプロセスが確立されているでしょうか。

 

このプロセス確立がないまま、トライアルの数勝負だけを
延々と続けてもプロへの道は拓けてはきません。
おそらく20-30件ぐらいトライアル受験して
挫折してしまうのではないでしょうか。

 

トライアルは毎回内容が違います。

 

初見でどのように挑戦するのか。
内容の違うトライアルにも応用可能な訳出プロセスを
確立しておく必要があります。

 

この記事では、実際の特許を素材に、初見でどう切り込むのか、
初心者がどのようなアプローチをすれば、
ノウハウ蓄積プロセスを確立できるのか、という観点から、
トライアル挑戦プロセスをシミュレーションしてみたいと思います。

 

 

 

トライアルとして選んだ特許

 

ここでは、以下の特許(部分)がトライアル課題文として
出題されたと仮定して、初心者がどのように
切り込んでいけばいいのかをお見せしたいと思います。

 

いきなり下の解説を読まないで、
まずは自力でやれるところまでやってみてください。

 

 

FIELD OF THE INVENTION

 

This invention relates to optics and, in particular, to an optical system for use in a scanner for processing semiconductor wafers.

 

 

BACKGROUND

 

In certain types of semiconductor wafer fabrication systems, a source of light illuminates a reticle (or mask), and the pattern on the reticle is then focused on the wafer surface to expose a layer of photoresist. In one type of exposure system, the illumination light is a relatively narrow strip of light which is then scanned across the reticle to expose the photoresist on the wafer.

 

State-of-the-art wafer fabrication systems also incorporate a step-and-repeat exposure system, where a pattern from a reticle is illuminated on only a portion of the wafer surface to expose the photoresist layer.

 

The wafer is then stepped with respect to the reticle pattern such that, ultimately, the entire wafer is exposed to the reticle pattern. A scanning exposure technique may be used in conjunction with such a step and-repeat type system.

 

As is well known, the illumination of the reticle in a scanning system must be uniform to obtain an accurate and predictable pattern on the wafer. That is, the light intensity incident on the reticle must ideally be the same at all positions along the reticle, perpendicular to the scanning direction, as well as exhibiting equal energy weighting versus incident angle. Such light characteristics ensure that all areas on the wafer will be identically exposed by the reticle pattern.

 

Various optical systems have been employed between the light source and the reticle in an attempt to obtain more uniform illumination. Due to non-uniformity in the light output by the light source, such as a laser, it is very difficult to obtain substantially uniform illumination of the reticle.

 

The present invention is an illumination design for a scanning microlithography system which provides a substantially uniform illumination of the reticle.

 

 

 

トライアルの取り組み方

 

課題文の出典の有無の調査

 

まず、Googleを使って、第一文をフレーズ検索してみます。
フレーズ検索とは、” ”のようにダブルクォーテーション「」で
キーワード又は言葉の並びを囲んで検索するものです。

 

実際にやってみましょう。

 

“This invention relates to optics and, in particular, to an optical system for use in a scanner for processing semiconductor wafers.”

 

 

Google検索の結果が出ました。

 

20160924-1

 

このトライアルの出典が、「US5844727」と判明しました。

 

 

 

該当特許からの情報取得

 

出典が判明したら、そこからできるだけ多くの情報を得るようにします。

 

まず、出願人が「Cymer, Inc.」、発明者が「William N. Partlo」
であることが分かります。

 

さらに、タイトルが
「Illumination design for scanning microlithography systems」
となっていること、及び、下図の中にある名称から見て、
リソグラフィー用の光学系であることが分かります。

 

20160924-2

 

図から情報を読み取る練習をしてみましょう。

 

右端にある光源から出た光が、左端にあるレチクルに到達するまでの
経路にレンズが多数配置された光学系に関連する特許であることが分かります。

 

 

 

読みの正しさの確認

 

自分の読みが正しいかどうかを、本文中の該当箇所で確認してみます。

 

 

BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG.

 

1A is a side view of one embodiment of the illumination system, assuming scanning is in a horizontal direction.

 

FIG. 1B is a top down view of the illumination system depicted in FIG. 1A.

 

上記記述から、自力で行った図からの情報の読み取りと、
特許の説明が合致していることが確認できました。

 

ちなみに、この時点で「リソグラフィー」「レチクル」「光源」「レンズ」
「エキシマレーザー」などのキーワードが理解できない場合、
何のことか全く分からない場合は、半導体関連の書籍を読む必要があります。

 

入門者向けの定評のある本を1冊読むことです。
時間がなければ、該当箇所(該当項目)だけの拾い読みで済ます場合もありますが、
できるだけ1冊は読み通してください。

 

これが無いと、問題となっている特許が果たす役割を、
その前後のプロセスとの関係で把握することができなくなり、
とんでも無い誤訳をしてしまう可能性があります。

 

前田さんの本がオススメです。

 

 

 

 

これから料理をマスターしようとする人が、
「包丁」「なべ」「フライパン」がどういうものか、どうやって使うのか、
どういう機能を持っているか、が分からない状態であれば、
いきなり調理法を説明されても理解できないのと同じです。

 

横着しないで、当該分野において定番といえるような書籍は
必ず読むようにしてください。当業者の知識の常識部分は、
翻訳者も共有しておく必要があります。

 

ちなみに、トライアル課題文中、以下の赤でマークした部分は、
キーワード・キーフレーズです。

 

どのようなものか、どのような機能を持つのかが即答できないようであれば、
完全な知識不足です。これらを完全理解した後で無ければ、
トライアルの土俵に立つことはできないと考えてください。

 

 

FIELD OF THE INVENTION

 

This invention relates to optics and, in particular, to an optical system for use in a scanner for processing semiconductor wafers.

 

 

BACKGROUND

 

In certain types of semiconductor wafer fabrication systems, a source of light illuminates a reticle (or mask), and the pattern on the reticle is then focused on the wafer surface to expose a layer of photoresist. In one type of exposure system, the illumination light is a relatively narrow strip of light which is then scanned across the reticle to expose the photoresist on the wafer.

 

State-of-the-art wafer fabrication systems also incorporate a step-and-repeat exposure system, where a pattern from a reticle is illuminated on only a portion of the wafer surface to expose the photoresist layer.

 

The wafer is then stepped with respect to the reticle pattern such that, ultimately, the entire wafer is exposed to the reticle pattern. A scanning exposure technique may be used in conjunction with such a step and-repeat type system.

 

As is well known, the illumination of the reticle in a scanning system must be uniform to obtain an accurate and predictable pattern on the wafer. That is, the light intensity incident on the reticle must ideally be the same at all positions along the reticle, perpendicular to the scanning direction, as well as exhibiting equal energy weighting versus incident angle. Such light characteristics ensure that all areas on the wafer will be identically exposed by the reticle pattern.

 

Various optical systems have been employed between the light source and the reticle in an attempt to obtain more uniform illumination. Due to non-uniformity in the light output by the light source, such as a laser, it is very difficult to obtain substantially uniform illumination of the reticle.

 

The present invention is an illumination design for a scanning microlithography system which provides a substantially uniform illumination of the reticle.

 

 

 

日本の特許庁のデータベースでの調査

 

次に、日本の特許庁のデータベースを使って、関連特許の有無をチェックします。

 

これをやらないで、いきなり翻訳作業を開始する人がいますが、
絶対にやってはいけません。

 

例えば、トライアルの期限が10日後であれば、
1週間は関連特許・関連記述・キーとなる技術等の調査と理解に費やすべきです。

 

特許の一部を翻訳する「部分訳」のトライアルであっても、
必ず全文を翻訳してから該当箇所の訳文を提出して下さい。

 

このやり方をすることで、原文のミスが見つかることもありますし、
通常はこう訳すけれどもこの特許ではこう訳すべき、
と言った特殊事情が見えてくることもあります。

 

特許情報プラットフォームにアクセスしたら、キーワードを選定して
数十件程度(該当特許を2日程度でざっと読める程度の件数)
まで絞り込みます。

 

 

20160924-3

 

 

この検索条件で、

 

20160924-4

 

 

という結果です。

 

どの項目に、どのようなキーワードを入れて、
何件ぐらいで検索作業を収束させるかは、
何度もやってみてコツを掴む必要があります。

 

この作業がいきなりできるものではありませんので、
試行錯誤して身につける必要があります。

 

ここでは件数が9件ですから、それらすべてを読んで、
トライアルの出典となった特許と似た図面が含まれないかどうかを
調べることができます。

 

また、出願人が特許で使っている言葉使い等になれるためにも、
できるだけ多くの明細書に目を通したほうが有利です。

 

 

 

対訳の有無を調査

 

DJSOFTE’Storage2016を使って、
出典に使われた英文特許に日本語訳が存在しないかを調査します。
そうすると、以下の日本語訳が存在することが分かりました。

 

【発行国】日本国特許庁(JP)

【公報種別】公表特許公報(A)

【公表番号】特表2001-515268(P2001-515268A)

【公表日】平成13年9月18日(2001.9.18)

【発明の名称】走査式マイクロ・リソグラフィー・システム用の照明設計

 

では、この公開訳文中から該当箇所をそのまま解答として使っていいのでしょうか?

 

 

 

対訳が存在する場合の注意点

 

出題者側が、対訳が存在する特許をトライアル課題文の素材として
敢えて使った意図、すなわち「出題意図」を読む必要があります。

 

初心者は、対訳がないかな?→検索→あった!→やった→このまま使おう
というふうに考えがちですが、過去見てきた類似のケースからみても、
この場合は、出題者が公開訳文に対して「不満」がある場合がほとんどです。

 

出題者は、あなたがその訳文を「バージョンアップ」できますか?
と問うていることになります。これが出題意図です。

 

だから、公開訳文から該当箇所をそのまま抜き取って回答した段階で、
速攻NGだと思ってください。

 

なので、あえて周辺部から攻めて、
一見遠回りするような作業をしているわけです。

 

訳文から入ると、どうしてもそれに引きずられてしまいます。
誤訳を引きずって訳文を作成すると、
やはり不満足な訳文になってしまう可能性があるのです。

 

今回はたまたま対訳が存在しました。
しかし、対訳が存在すれば対応できるけれど、
対訳が無い場合には、手も足も出ないということでは困ります。

 

対訳の有無に関係なく、トライアルに対応できるように、
普段から対応スキームを模索し、確立しておく必要があります。

 

 

 

まとめ

 

このようにトライアルの出典として使われた特許に対訳が存在する場合には、
より一層慎重な対応が求められます。

 

当該対訳だけでなく、同一出願人、同一発明者の特許を複数確認して、
用語の選択、言葉の運び等を分析して下さい。

 

トライアルを受けられる際には、調査・知識獲得8割訳出1割確認1割
ぐらいの時間配分がお勧めですが、対訳の有無に関わりなく対応できるように、
様々なアプローチをぜひ用意しておいて下さい。

 

 

<追伸>

 

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プロの翻訳者になるためには、各翻訳会社のトライアルを
突破しなければなりません。

 

では、どうやったらこの難関とされるトライアルに
合格できるのでしょうか。

 

実は翻訳者が見逃しがちな盲点があるのですが、これを知らないと
何年も無駄な努力を続けることになってしまうので注意が必要です。

 

 

翻訳者のトライアルは一発勝負!

 

翻訳会社としても大切なクライアントからの仕事を任せる以上、
優秀な翻訳者だけを選別したいと思うのは当然です。

 

ここでは、応募書類送付後トライアル受験が許可された場合を
前提に話を進めていきたいと思います(翻訳会社の判断で、
そもそもトライアル受験ができないケースもございます)。

 

 

トライアル問題への挑戦ですが、1回限りというのが鉄則で、

何度もやり直し・再提出を認めてくれることはありません。

 

 

Opportunity Definition Magnifier Shows Chance Possibility Or Career Position

 

 

できなかった箇所だけやり直して最終的に合格ラインを超えたら
合格判定してくれる、なんて優しい翻訳会社は聞いたことが
ありません。

 

もちろん、一定期間(1~2年)経過後に再受験可能としている
翻訳会社もありますが、そのときのトライアル問題は
前回とは異なりますから、前回の試験問題をそのまま参考に
できるということはまずありません。

 

つまり、「赤本」のような翻訳会社毎の対策資料集が
存在しないのですが、このことは考えればみれば当然です。

 

各翻訳会社は、メインとなる顧客も違えば得意分野も違いますし、
顧客や分野は時代と共に変化するのですから、
一度合格すれば時代を超えて、どの翻訳会社も安心して
採用できる翻訳者を認定する試験制度など存在しないのです。

 

ですから、どの翻訳会社も、担当者が自らチェックして
納得の上で翻訳者を選別したいはずです。

 

※赤本とは、各大学・各各部別の大学入試過去問集のことで、
教学社(https://akahon.net/)から発行されています。

 

また、昔と異なり、トライアル問題送付から返送まで、
短い期間が設定されたり、場合により日数ではなくXX時間以内
返送、といった時間指定に変わってきたりしています。

 

Time For Success Message Means Victory And Winning

 

トライアルなんて自宅で挑戦するのだから、
ネットも書籍も見放題、時間無制限だからちょっと準備すれば
大丈夫だろう、と甘く考えてはいけません。

 

 

トライアルはクセモノがいっぱい

 

加えて、トライアル問題には各社各様のクセがあります。

 

プロになった後であれば、

「ああ、ここはひっかけだな」「ここは意地が悪いな」
というクセの分析(見切り)が出来るのですが、
これからトライアルを突破しようとする初心者には
なかなかそれを見ぬくことはできません。

 

だから、何回もいろんな翻訳会社のトライアルに挑戦し、
不合格を重ね、そのうちに心が折れてしまう人が続出するのです。

 

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トライアルを何回か経験すればそのうち慣れてきて、
パターンも見えてくれば自然と合格できるだろう、
といった甘い考えは通用しないのです。

 

スクールで扱っているような「素直な文章」だけが載っている
テキストで、一般的な型や約束事を学んでも、
トライアルに埋め込まれたトラップを見ぬくことは困難であって、

 

公開特許にあるミスを自力で発見し、自力で修正できるぐらいの
力がなければ、トライアル突破は難しいといえます。

 

 

本当のトライアルはトライアルに合格してから

 

合格後に始まる値踏み

 

え?どういう意味?と思われたかと思います。

 

いわゆるトライアルに合格しただけでは、
プロの特許翻訳者として認知されないのです。

 

プロとして稼働できるかどうかの実力は、品質を維持しつつ
納期を厳守する実ジョブにおいて試されます。

 

翻訳会社に登録されても、最初は比較的短い(ワード数の少ない)
案件を何件か処理させ、値踏みされるのです。

 

 

そこで、翻訳会社が提供した資料(スタイルガイド、関連資料等)を
ちゃんと読み込んでいるか、それらに準拠した仕事ができているか

 

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また、メールのやりとり等から、ビジネスパートナーとして
今後お付き合いを続けていくのにふさわしい翻訳者なのか等も
チェックされるのです。

 

 

トライアル代行サービスの出現

 

一昔前まではそこまで厳しくなかったのですが、
トライアル代行」サービスを使ってトライアルを突破しよう
とする人が増えてきたため、翻訳会社も慎重になっているのです。

 

トライアル代行とはどういうものかというと、
プロの翻訳者にお金を払ってトライアルを代行してもらい、
実力不足でもトライアルだけは通過させるサービスです。

 

このようなサービスの存在がどうしてバレてしまったかというと、

トライアルの結果だけを見ると「極めて優秀」な翻訳者だ
と思われるのに、実ジョブをやらせると「ガタガタ」(品質に難あり)
になる人が増えてきたため、業界でもこのサービスの存在が
知られることとなったのです。

 

だから、トライアルに合格した人に、いきなり大ボリュームの
案件を任すことはしなくなりました。

 

お試し期間(その人が本当に優秀かどうか、実ジョブを通じて
判定する期間)を設けるようになったのです。

 

もちろん、このようなお試しをすべての翻訳会社が導入している
わけではありませんが、相手はまだまだあなたの実力を疑って
見ていると考えておきましょう。

 

なので、このお試し期間にミス(特に、誤訳などの致命的なミス)
を繰り返すようだと確実に切られます。もう、仕事の依頼は
決して来ないと思った方がいいです。

 

 

まとめ

 

このように翻訳者になるためのトライアルには、
一発勝負であることや、各社各様のクセのある問題に
うまく対応できるかどうかという特有の難しさがあります。

 

また、たとえトライアルに合格させたとしても、
翻訳会社はまだあなたを疑いの目で見ており、

本当のトライアルはその後、登録後の実ジョブを使ってなされる
のだということを決して忘れず仕事に取り組んで下さい。

 

これらを全てクリアして初めて、継続的に仕事を受注できる
「プロの翻訳者」としてのキャリアがスタートできるのですから。

 

 

<追伸>

 

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プロの翻訳者になるためには、トライアルを突破する必要がありますが、
そもそもトライアルとは何なのか。

 

そして、このトライアルに突破してプロの翻訳者になるには
具体的にどうすればいいのかについて、誤解している方が多いようですので、
プロの翻訳者としてのキャリアをスタートさせるために
避けては通れないトライアル突破法についてお話ししたいと思います。

 

 

翻訳者になるためのトライアルとは何か

 

トライアルとは、翻訳会社が受注した案件を任せられる人かどうか
つまり、一定レベルの品質水準を満たしている翻訳者かどうかを
判定するために、各翻訳会社が応募者に課す試験問題のことです。

 

会社毎に実施するという意味では、入社試験と同じようなものです。

 

なお、このトライアルを「特許事務所」や「クライアント」が
直接実施する場合もありますが、ここでは実施主体が「翻訳会社
である場合を前提にお話したいと思います。

 

 

巷では、ある「認定試験」に合格したら、どこの翻訳会社も無試験で
仕事が受注できるような謳い文句で、受験者の募集をかけている
認定試験運用会社もあるそうですが、現実にはそのような試験合格者を
無試験で受け入れている翻訳会社はほとんどありません。

 

あくまで会社ごとにトライアルを受ける必要があるのであり、
会社ごとに個別のトライアル対策が必要となってくるのです。

 

 

トライアル対策のやり方

 

各翻訳会社ごとにトライアルを突破する必要がありますから、
傾向と対策も当然、「応募先ごと」に研究する必要があります。

 

産業翻訳中心なのか特許翻訳中心なのか、
特許翻訳中心であっても、化学中心なのか機械中心なのか、
それともバイオ中心なのかによって対策が異なってくるはずです。

 

 

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例えば、自分の専門が「化学」なのに、わざわざ「機械」専門の
翻訳会社のトライアルに応募することはないと思いますし、
もしあえてそういう応募をするのなら、それ相応の理由、

 

例えば、翻訳案件が大量にあるとか、翻訳レートが平均以上であるとか、
大学時代の専攻は「化学」だが、機械メーカーに就職し、
機械系の研究開発に従事してきたとか、趣味で自動車のエンジンいじりを
やってきて特にその分野に詳しいなどがあるはずです。

 

それがないのに闇雲に応募書類を送りつけても、
相手はその分野についての知識が応募者にはないと判断して
相手にしない可能性があります。

 

 

トライアルを突破するために意識すべきプロセス

まずは、トライアルを突破するために必要なステップを整理しましょう。

 

ある「料理」を作ろうと思ったら、おそらく以下のような手順を
踏むと思います。

 

料理に必要な「材料」が手元にあるかを考え、
不足する材料があればそれを揃える。
さらに料理する道具も必要ですし、レシピも必要です。
それら全てが揃っていることを確認して料理スタートです。

 

トライアルもこれと同じです。

 

どの分野で応募するのか、
応募する分野の案件が多そうな翻訳会社はどこか、
過去にどのような問題が出されているのか、その分野の知識が十分か
翻訳作業に必要な翻訳環境(ハードやソフト)が揃っているか
などを確認します。

 

その上で、応募書類(CV)を完成させ、メールライティングの
お作法に則って、翻訳会社にトライアルの応募をします。

 

 

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送付後は、相手からトライアルが送られてくるのを待ちますが、

しばらく経っても連絡がなければ、応募先を増やすCVを見直し
相手にとってより魅力的な応募者であることをアピールします。

 

 

トライアルが送られてきたら、納期までに課題を完成させ
相手の希望する形態で返却し、合否判定が出るのを待ちます。

 

結果、合格できれば、正式に翻訳者として登録され、
応募した分野あるいは、翻訳会社がこの人なら対応できるだろうと
判断した仕事がクライアントから来れば、あなたに依頼してくるはずです。

 

こうしてあなたのプロの翻訳者としてキャリアがスタートするのです。

 

 

「英語の達人」を目指すな

 

あなたは、「料理の鉄人」という番組を覚えていますか?

 

「鉄人」と呼ばれるレギュラー出演者のシェフ達と「挑戦者」として
登場するゲストシェフとが、特別キッチン・スタジオ内の器具や食材を使い
調理した料理をゲストおよびレギュラーの審査員に試食してもらって
その評価を競う番組です。

 

番組の見どころは、テーマ食材が、調理開始の直前まで「秘密」に
なっているところでした。

 

素材によっては、自分の得意やジャンル、例えば中華料理にしてしまうと
不利な場合があるので、料理人にはイタリア料理、フランス料理、
中華料理、日本料理から創作料理まで幅広く対応できる力が求めらます。

 

翻訳者になりたい人を見ていると、「英語の達人」であったり
あらゆる分野に対応できる翻訳者を目指している人が多い
という印象を持っています。

 

 

まず、TOEICは「900点後半」がとれるまで頑張る

 

英検はできれば「1級」せめて「準1級」まで頑張る

 

民間がやっている「なんとか認定」も頑張る

 

できれば「一番上のクラス認定」まで履修する

 

さらに、有名な翻訳スクールの上位クラスの卒業証書を揃える

 

 

このように、自分の考える「凄いCV」にしてからトライアルに

応募しようとする人が少なからずいます。

 

 

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自分の自信のなさを「肩書き」で補填したいという気持ちは
分からないでもありませんが、これは時間の無駄です。

 

どんな分野の翻訳案件でも完璧にこなせる「英語の達人」になってから
トライアル受験しようとする人は、そういうものに「自身」の
よりどころを求めたいのだと思いますが、これは人生の浪費ですので
即刻やめてください。

 

 

トライアルと大学入試とは違う

意外と理解されている人が少ないのですが、
翻訳会社のトライアルは大学入試の英語の試験とは違います。

 

大学入試では、ある程度どこの大学であってもトップで合格できる
英語力みたいなものを想定して勉強すると思いますが、
それと同じように翻訳の勉強を初めてしまうと迷走してしまいます。

 

 

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なぜかというと、翻訳会社ごとに募集している翻訳者のタイプは
異なりますし、翻訳会社が得意とする専門分野も異なるからです。

 

 

自分が一番やりたい分野の案件を沢山持っている翻訳会社の
トライアルに合格できれば、それで済む話であって、

 

あらゆる翻訳会社のトライアルを突破できることや、
あらゆる分野に対応できる翻訳者になる必要はないのです。

 

特許翻訳であれば月に2~3件受注して、
数十万円の報酬を継続的に得られればよいのであって、
それ以上は、いくら引き受けたくても物理的に処理できません。

依頼されても断るしかないのです。

 

したがって、安定受注のために、2~3社と契約することに
意味はあっても、50社、100社のトライアルに合格し、
登録翻訳者になる必要はどこにもないのです。

 

このように、何のための勉強なのかを常に意識しないと、
漫然と英語の勉強に「時間」と「お金」を使ってしまいますので
くれぐれもご注意ください。

 

 

トライアルに合格しただけでは足りない

 

ときどき、「トライアルに合格したのに仕事が来ません
という人を見かけます。

 

理由はいくつか考えられますが、

 

まず考えられるのは、翻訳会社が受注している仕事の中に
あなたに依頼する適当な案件が存在しない場合です。

 

これは、そもそもトライアルに応募する「翻訳会社の選定」が
間違っていたとが考えられますので、あなたの得意とする分野の仕事を
定期的かつ大量に受注している翻訳会社のトライアルに応募しましょう。

 

次に考えられるのは、あなたのトライアルでの評価です。

 

仮に2軍として登録された場合は、仕事がたくさんあって
レギュラー陣だけでは処理しきれないという事態でなければ、
まずあなたに仕事が振られることはないでしょう。

 

つまり、トライアルは突破するだけでは不十分で、
上位で突破する必要があるのです。

 

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漫然とトライアル合格実績だけ積み重ねても意味はありません。
仕事を受注し「報酬」を受け取って初めてプロと言えるのです。

 

 

 

まとめ

 

プロの翻訳者として仕事を受注するためには、
トライアルはどうしても越えて頂かなければなりません。

 

ですから、自分が一番やりたい分野の案件を沢山持っている翻訳会社
まず見極めて、そこのトライアルに合格するよう準備をして下さい。

 

Job target

 

 

そして、ただ合格するのではなく、プロとしてのキャリアを
すぐにスタートさせるためにも、上位で合格することも忘れないで下さい。

 

 

<追伸>

 

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