特許翻訳者のための情報入手法

これから特許翻訳者になろうと考えている人や
すでに特許翻訳の仕事をしている人が、
知識をブラッシュアップするためにもっと関連情報を入手したい、
最新情報を入手したいといった場合、
そうした情報をどこから取ればいいでしょうか?

 

ジャーナルについては本ブログの別記事にて
紹介させていただきましたので、
それ以外の情報源についてお話したいと思います。

 

まず多くの人が連想するのが、翻訳者どうしのお茶会・勉強会、
翻訳会社が開催しているセミナーでしょう。

 

しかし、もっと良い情報源があります。
最新情報をその道の専門家から入手できる素晴らしい情報源があります。
それはショウコンベンションなどのイベントです。

 

業界団体が集まって開催されるので、
関連情報を短期間に一気に集めることができます。

 

また、当該技術を説明してくれるのはその製品の専門家、
場合によっては開発者自身です。

 

引退した翻訳者がやっているようなセミナーとは違います。
10年前、20年前のカビの生えたような情報ではありません。
フレッシュな情報、最先端情報です。

 

今回は、講座の受講生にもお勧めしている
ショウやコンベンションの活用術についてお話していきましょう。

 

自分の得意分野については、常に業界の最新ニュースについて
語れるぐらいでなければ偽物です。

 

 

 

翻訳者におススメのイベント会場

 

東京ビックサイト

 

まずは、公式ページ(http://www.bigsight.jp/)にアクセスして下さい。
次に、「イベント情報」(http://www.bigsight.jp/event/)を
確認しましょう。

 

 

 

カレンダーをめくっていけば、
自分が得意分野にしようとしている、あるいは
得意分野としている特許を出願していそうな会社や
その会社が属している業界団体が開催しているイベントを
見つけることができるでしょう。

 

ここでポイントとなるのは、イベント名や、
主催している会社の名前や業界団体を見た時に、
おおよそどの分野の技術についてのものであるか、
を特定できる程度の「常識」は必要だということです。

 

また、特定分野を扱っているイベントは、
毎年、同時期に開催されることが多いので、
年間スケジュールに入れておいて、
予定はブロックしておくことが肝要です。

 

不意に仕事が入ったときに「参加するイベントが集中しているかどうか、
その仕事を受けるとスケジュールに余裕がなくなるかどうか」を
即座に確認できるカレンダーが必要です。

 

 

 

東京国際フォーラム

 

公式ページ(https://www.t-i-forum.co.jp/)の
カレンダーをめくっていただくとおわかりだと思いますが、
こちらは学会・研究会系が多いです。

 

 

 

それ以外だと、特定テーマで開催される企業のシンポジウムが
比較的多いようなので、あるテーマでじっくり知識を吸収したい
という場合はオススメです。

 

なお、事前登録制になっていることが多く、
急に思いついて参加しようとしても満席で参加できない可能性が
ありますので注意が必要です。

 

東京ビックサイトで業界全体の情報を仕入れておいて、
特定の企業や学会まで絞り込めたら、
こちらの会場で開催されるイベントを活用して知識の深掘りを
するといいでしょう。

 

いずれにせよ、事前に企業のサイトを読み込んで
背景情報は頭に入れておく、主力商品に関連した特許を
読みこんでおくといった準備作業は必要です。

 

研究者や技術者に質問するなどして有意義な時間を過ごすためにも、
その程度の事前準備はしておきたいものです。

 

 

 

幕張メッセ

 

公式ページ(https://www.m-messe.co.jp/)の
イベントカレンダー(https://www.m-messe.co.jp/event/)は、
「展示会・見本市」「学会・会議」のタブがあり、
使いやすくなっています。

 

 

 

同じ業界団体のイベントが春はビックサイト、
秋はメッセというように年2回開催されるケースもありますが、
メッセでしか開催されていないイベントもありますので注意が必要です。

 

最初の1~2年は、思いつきでもいいので
いろんなイベントに参加してください。

 

そして、自分の好みや方針との関係で、
継続して参加するイベントが絞られてきたら、
その分野の知識を一気に増やして当業者レベルに近づけるでしょう。

 

その段階になったら、毎回参加するイベントで最新情報の確認だけ
行うようにすれば、さほど負担にはならないと思います。

 

 

 

イベント参加時の注意点

 

地方から参加する場合は、ホテルの予約や移動手段の確保を
早めにしてください。

 

離れた場所から、首都圏のラッシュにもまれて会場まで移動すると
疲労困憊します。

 

また、名刺は多めに用意しましょう。
名刺を渡さないと資料をくれない場合もあります。

 

さらに、こうしたイベントでは情報だけを入手するために
質問している「調査屋」は嫌われます。

 

素直に「御社の特許について翻訳の仕事をさせていただいているものです」
と言った方がいいかも知れません。

 

聞かれなければ答える必要はありませんが、
どのように受け答えするかは事前にシミュレーションしておきましょう。

 

また、ポスターセッションが併設されている場合は大チャンスです。
研究者本人が説明してくれますから、自分が翻訳した特許の出願人に
会えるかも知れません。

 

研究者というのは「承認欲求」が異常に強い人種なので、
もしあなたが「あの特許を出された○○さんですよね?」
「○○さんのXX関連の特許は全部読んでいますよ。」
とでも言おうものならもう大変です。

 

1時間でも2時間でも話を聞くはめになるかも知れません。
タダで専門家からレクチャーを受けることができるわけです。

 

 

 

その他の情報源

 

企業が独自に開催するイベントがあります。

 

ある特定企業の仕事が多い場合には、このようなイベントは
仕事に必要な情報をまとめて入手できるチャンスです。

 

企業のサイトをブックマークしておいて、イベントカレンダーを
定期的にチェックしましょう。

 

メルマガを発行している場合は、必ず登録しておいてください。
メルマガは最新ニュースを自動的に配信してくれますから、
イベント情報を見逃すこともありません。

 

 

 

東京以外でのイベント

 

大阪、名古屋などの地方都市でもイベントは開催されていますので、
移動や宿泊の費用が負担になるという方は、
できるだけ地元の情報を収集するようにしてください。

 

地方にも全国的・世界的に有名な企業はあります。
また、工場見学という手もあります。

 

大切なことは、自分がその分野では非常に詳しいんだ
というプライドを持つことです。

 

得意分野として打ち出している人が、
最近面白い技術が出てますかと聞かれて、
いきなり声が小さくなってしまうのは変です。

 

 

 

まとめ

 

翻訳者だからと言って、いつも翻訳関連の雑誌を読み、
翻訳者どうしでだべって満足しているようでは、
レベルアップは望めません。

 

常に、業界の最先端の情報を仕入れ、専門家とも対等に
議論できるようなレベルの特許翻訳者を目指すべきです。

 

少なくとも、最終目標はそこに設定すべきです。

 

とりあえず日々の生活には困らないというレベルで満足していると、
知らない間にレベルダウンしてしまいます。

 

そのためには、各種イベント及び同時開催されている発表会にも
積極的に参加すべきです。

 

 

(関連記事)特許翻訳者のためのジャーナル活用術

 

 

 

<追伸>

 

この他にも「翻訳者になるために」役立つ情報をお送りしています。

よろしければ、メルマガにご登録ください(筆者)

3年で年収1000万円を目指すオンライン特許翻訳講座

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

よく読まれている記事